工作>アンテナ基台
はじめに
アマチュア無線のモービル用アンテナを適当な場所に置くための基台を製作します.
なお, これはアース処理のいらないノンラジアルタイプ向けです. (144MHz帯の場合700mm以上のアンテナが該当)
市販されている基台について
モービルアンテナによく使われる規格はMPというものですが, これに対応するのがMJ(M型コネクタのジャック)です. M型プラグに対応した基台はいくらか販売されていますが, いずれもなかなか高価なうえ希望の長さ&プラグがなかったりします.
ケーブル無しタイプの基台を買って好きなケーブルと組み合わせようかなどとも検討しましたが, 市販品高い!...ということで, 結局すべて自作することにしました.
仕様
以下の通りです
- 無線機側 : SMA型プラグ (FT1Dと接続)
- アンテナ側 : M型ジャック (一般的なモービルアンテナ取り付け)
- ケーブル長 : 4m
- ケーブル種類 : 3D-2V
利用した部品
購入部品を記載します.
部品名 | 型番等 | 購入店 | 購入価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ケース | 1550BBK | マルツ | 1,382円 | エフェクター用 |
ケーブル | 3D-2V | 富士無線 | 560円 | 140円/m x 4m |
M型コネクタ | M-3DL | 富士無線 | 980円 | |
SMA型コネクタ | SMA-P-3 | 千石電商 | 485円 | はんだ付けタイプ |
角座金 | Zマーク4.5x40 | ホームセンター | 48円 | 12円 x 4個 |
ゴム足 | タカチB-P42 | マルツ | 140円 | なんでもOK |
合計金額 : 3,595円
ケースは頑丈で安価なエフェクター用を選択. 角が丸くなっていて安全です.
ケーブルはフジクラ製の3D-2Vを選択. 短いケーブルなら十分だと思います. 長いならば5Dを選択したり, ロスが少ないSFAなどを利用するとよいと思います.
M型コネクタはL型(90度タイプ・第一電波工業では"MLJ"と呼んでいます)は高価だが, 安い店を見つけられず...
SMA型コネクタは3Dタイプなら秋月電子にS-008-58というRG58または3Dの使えるコネクタあり.
>> 通販コード:C-00111・価格200円
角座金は工事現場で見るアレです. 地元のホームセンターで12円と激安.
製作・説明
ケースの穴あけ
M型コネクタはM16のネジ径となっています. タップ加工できるのならばしたほうがよいと思いますが(ケースがGNDになる) Φ16の穴開けでも良いでしょう.
今回は3D-2Vケーブル(外径5.5mm)を利用したため, Φ5.5の穴あけをします.
お椀になっているほうに穴あけを行います. 天面の中央にΦ16, 短辺側の側面中央にΦ5.5で行いました.
取り付け方法を確認します.
SMA型プラグ
ハンダつけと締め付けで作業します. 詳細記事→工作>SMAプラグ(ハンダつけタイプ)
M型ジャック
どちら側から作業しても構いませんが, ケースΦ5.5穴に先にケーブルを通すことを絶対に忘れないで下さい.
ハンダつけと締め付けで作業します. 詳細記事→工作>M-Jコネクタ
おもり
工事現場で見るアレ(角座金)はおもりとして利用します. なぜこれを使ったかというと単純にめちゃくちゃ安い
実は一回り大きな54mm四方タイプも購入したのですが, 残念ながら入りませんでした(2枚目)
結局小さい方(40mm四方タイプ)を4枚(2枚ずつ重ねて)強力両面テープで貼り付けました.
ゴム足
ゴム足はとりあえず手持ちのものを利用しました. マグネットタイプの何か良いものがあれば検討します.
完成
完成です. メーター超えのアンテナですが, とくに不安定ということは感じません. 十分な大きさだと思っています.
おわりに
利用しているアンテナは富士無線オリジナルモデルのFJ-727L(コメット製)ですが, 千葉県四街道市より茨城県つくば市や埼玉県入間郡の方(距離にして90kmほど)とも430MHzで交信できております. (相手の機材・ロケーションが良いのでしょうけども) 少なくとも, 付属ホイップアンテナと比べると歴然とした差があります.
お手軽にアンテナ基台を用意したいという方はトライしてみてはいかがでしょうか.